なぜ太るのかという原因をちゃんと押さえておけば、このようなストレスはだいぶ軽くなります。
日本人は元々太りやすい体質を持っています。肉食に比べてエネルギー量が少ない米食文化で古来より生活を営んできた日本人は、遺伝的に少ない摂取エネルギーでも飢餓状態に備える為、脂肪としてエネルギーを蓄えようとする体質を持っています。まず、このような遺伝的な要因があります。
昔の日本食は、“低カロリー、高タンパク”のよいものだったのですが、最近の食生活の欧米化に伴って日本人も“高カロリー、高タンパク”の食事をするようになりました。このような体質の日本人が欧米人と同じような食事をするようになれば、太らないはずはありません。
次に、「年齢に見合った食事量」というものがあります。代謝は年齢が上がるに従い悪くなっていきます。育ち盛りの10代の量と、それ以降の適正食事量は当然違います。体が必要としない分だけ加減していかなければなりません。年齢が上がっても若い時と同じような量を食べていれば太ることになります。おいしいものをちょっとずつ味わいながら食べるのが理想です。
次に、「食事の内容」が挙げられます。脂肪になりやすい食材となりにくい食材があります。なりやすい食材としては、糖分・脂質・炭水化物(穀物類、麺類、パン類)があります。なりにくい食材としては、たんぱく質(肉、魚、卵、大豆)があります。もうちょっと食べたいなと思うときにどちらを選ぶかで太り方は大きく違います。これはたんぱく質が正解です。肉はたんぱく質としてはよいものです。但し肉の場合は脂肪を含んでいるので、脂身の部分は食べない、牛肉よりは鶏肉の方にするといった注意をすればよいと思います。
「病院で太りすぎといわれて、指導どおりのカロリー制限に従った食生活をしているつもりだが、逆に太ってきた」という相談がありました。食事内容を聞いてみますと、炭水化物ばかりで野菜が少なく、確かにカロリー量は押さえられているのですが、脂肪を燃やすためのビタミン、ミネラルの摂取量の少ない食事をされていました。
やせる為には、ビタミン、ミネラル(微量栄養素)を豊富に含んだ食事も必要です。昔は普通に食べていれば補えていた微量栄養素を最近では考慮しなければならなくなりました。最近の野菜はビタミン、ミネラルが随分減っています。同じ野菜でも栄養素が35年前の半分になっていると言う報告があります。カルシウムの多いといわれている乾椎茸でも天日乾燥ではなく、電熱乾燥のものですとカルシウム量が大きく減少します。
では、サプリメントだけでもよいのかと言うと問題があります。ビタミンCやDなど単体で化学的に合成したものが売られています。このようなものは安価ではありますが吸収率がよくありません。また、栄養素によっては過剰摂取すれば身体に悪い影響を与えるものもあります。脂溶性のビタミンであるAやE・Dなどがそれです。ですが自然の野菜や果物から摂取する分については過剰摂取が問題になることはあまりありません。
十分な栄養素を食事のみで補おうとすると必然的に食事量が増え摂取カロリーオーバーになりがちです。
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